2020年1月、野菜スイーツの先駆けとして知られた「パティスリーポタジエ」が実店舗を閉店しました。本記事では、閉店の背景から現在の状況まで詳しく解説します。
基本情報
店舗データ
- 店名：パティスリーポタジエ
- 所在地：東京都港区麻布十番2-3-5
- 営業期間：2011年～2020年1月
- 最寄駅：都営大江戸線・南北線 麻布十番駅
主力商品
- 野菜のケーキ：580円～
- ベジタブルマカロン：250円
- 野菜のタルト：450円～
- 季節の野菜スイーツ：時価
閉店の背景
契約満了とコロナの影響
公式発表では「契約満了による閉店」とされましたが、タイミング的に新型コロナウイルスの影響も無視できません。2020年初頭は、外出自粛の動きが始まり、多くの飲食店が苦境に立たされた時期でした。
特にスイーツ専門店は、テイクアウトやデリバリーへの転換が難しく、客足の減少が直接的な打撃となりました。
経営戦略の転換
しかし、より重要なのは経営戦略の大きな転換です。ポタジエは閉店後、オンライン販売に注力する方針を明確にしました。これには以下のような利点がありました：
- コスト削減
- 店舗家賃の削減
- 人件費の最適化
- 在庫管理の効率化
- 販路拡大
- 全国への配送対応
- ECサイトでの展開
- 法人向け販売の強化
業界環境の変化
競合の増加
野菜スイーツというコンセプトは、ポタジエが先駆けとなって確立したものでしたが、その後多くの競合が参入しました：
- 大手菓子メーカーの参入
- カフェチェーンでの提供開始
- 個人店の増加
消費者ニーズの変化
健康志向の高まりとともに、消費者の選択肢も多様化しました：
- 健康スイーツの多様化
- グルテンフリー
- 低糖質
- ヴィーガン対応
- 価格帯の変化
- プチプライス志向
- 高級志向の二極化
現在の展開
オンライン販売の状況
実店舗閉店後も、ポタジエブランドは以下の形で継続しています：
- ECサイトでの販売
- 百貨店での期間限定出店
- 法人向けケータリング
新商品開発
オンライン販売に適した新商品も続々と開発：
- 日持ちの良い焼き菓子
- ギフト向け商品
- 季節限定アイテム
まとめ：戦略的な転換としての閉店
ポタジエの実店舗閉店は、単なる撤退ではなく、時代に合わせた戦略的な転換だったと言えます。コロナ禍は確かにきっかけとなりましたが、より効率的なビジネスモデルへの移行という側面が大きかったと考えられます。
実店舗での対面販売からオンライン中心の販売へ。この判断は、変化する消費者ニーズと経営効率化の両面で理にかなったものだったと評価できます。
今後も、野菜スイーツという独自のコンセプトを活かしながら、新たな形での展開が期待されます。
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