老舗洋食チェーン「キッチンジロー」が2020年に大規模な店舗閉鎖を実施しました。
長年親しまれてきた多くの店舗が閉店する中、一部店舗では営業を継続しています。
この記事では、閉店の経緯や理由、そして現在も営業を続ける店舗の情報についてお伝えします。
現存店舗の基本情報
キッチンジロー&ほろよいジロー九段下店
- 所在地:東京都千代田区九段北1-9-3
- 営業時間:11:00~22:00(通常営業時)
- 定休日:年中無休
- 駐車場:なし
- 支払方法:現金、クレジットカード、電子マネー
- 最寄駅:東京メトロ・都営地下鉄九段下駅
キッチンジロー中之島フェスティバルプラザ店
- 所在地:大阪市北区中之島2-3-18
- 営業時間:11:00~22:00(通常営業時)
- 定休日:施設に準ずる
- 駐車場:施設内有料駐車場あり
- 支払方法:現金、クレジットカード、電子マネー
- 最寄駅:京阪中之島線渡辺橋駅
店舗の歴史と概要
キッチンジローは1964年に神田神保町で創業した洋食レストランチェーンです。
創業以来、手頃な価格で本格的な洋食を提供することをモットーに、東京都心部を中心に店舗展開を行ってきました。
最盛期には50店舗以上を展開し、特に神田・秋葉原エリアでは地域に根差した存在として親しまれてきました。
同店の強みは、創業以来変わらない味と雰囲気を守り続けながら、時代のニーズに合わせたメニュー開発も行ってきた点です。
特に、ハンバーグやエビフライなどの定番洋食メニューは、世代を超えて支持を集めてきました。
閉店の事実関係
2020年9月末までに、東京23区内の12店舗と大阪市内の1店舗、計13店舗が閉店することとなりました。
閉店の主な理由として以下が挙げられます。
第一に、新型コロナウイルス感染症の影響による売上減少です。
特に都心部の店舗は、テレワークの普及によるオフィスワーカーの減少が大きく影響しました。
第二に、2018年から開始した新業態「ほろよいジロー」の夜間営業が、感染症対策による営業時間短縮要請により大きな打撃を受けたことです。
第三に、親会社であるジョイフルの経営方針として、不採算店舗の整理を進めたことが挙げられます。
2019年6月期時点で約5億円の債務超過状態にあり、経営改善が急務となっていました。
残存店舗の特徴
現在営業を継続している2店舗には、それぞれ特徴があります。
九段下店は、昼は従来のキッチンジロー、夜はほろよいジローという二毛作営業を実施しています。
立地的にもオフィス街と住宅街の結節点にあり、様々な客層を取り込める利点があります。
中之島フェスティバルプラザ店は、大阪の商業施設内という好立地を活かし、観光客やビジネス客など多様な顧客層に対応しています。
今後の展開
現時点で新規出店などの具体的な計画は公表されていません。
しかし、残る2店舗では従来のメニューを継続して提供しながら、新たな顧客層の開拓も進めています。
経営再建の成否は、以下の要因にかかっていると考えられます。
- コロナ禍からの経済回復状況
- 新業態の収益性改善
- 既存店舗での顧客維持
- 効率的な店舗運営の実現
これらの課題を克服できれば、将来的な店舗網の再拡大も期待できます。
特に、かつての本拠地であった神田・秋葉原エリアでの再出店の可能性も考えられます。
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