今回は北海道ススキノの老舗・あずま寿司の閉店理由をまとめました。
あずま寿司の基本情報
- 所在地:札幌市中央区南4西3(ススキノ地区)
- 最終店舗:S4ビル7~8階
- 創業:1875年(明治8年)
- 閉店日:2016年11月1日(破産手続き開始)
- 最終営業形態:寿司店・和食店
- 駐車場:ビル内完備
- 支払方法:現金、各種クレジットカード
141年の歴史と伝統
あずま寿司は、1875年に東京出身の初代店主・竹原定吉氏によって創業されました。
北海道で最も古い寿司店として知られ、「北海道最古の寿し処」を看板に掲げていました。
1970年代には5階建ての自社ビルを建設し、全館を使用した大規模な営業を展開していました。
店舗の発展と黄金期
最盛期となる2001年12月期には年間売上高5億6300万円を記録し、従業員数は100人を超えていました。
多くの職人がここで修業を積み、後に道内各地で独立するなど、北海道の寿司文化の発展に大きく貢献しました。
1983年には新館も建設され、収容人数約500人という日本有数の大型寿司店として知られていました。
閉店への道のり
経営悪化の主な要因として以下が挙げられます。
- リーマンショックによる飲食不況の影響
- 競合店の増加による競争激化
- 遺産相続問題の発生
- 自社ビル売却による事業規模縮小
2013年には老朽化した自社ビルを不動産会社キタコーに売却し、新築されたS4ビルの7~8階で営業を継続しましたが、業績の回復には至りませんでした。
2015年6月期の売上高は1億2800万円まで減少し、2016年11月1日、約1億5400万円の負債を抱えて破産手続きが開始されました。
地域への影響と評価
北海道鮨商生活衛生同業組合の関係者からは「横綱のような存在」と評され、業界への影響力の大きさが伺えます。
庶民的な価格帯と高級店としての品質を両立させた経営方針は、多くの支持を集めていました。
まとめ
あずま寿司の閉店は、以下の点で北海道の外食産業に大きな影響を与えました。
- 141年続いた老舗店の喪失
- 寿司職人の育成の場の消失
- 地域のランドマーク的存在の消失
- 北海道寿司文化の重要な担い手の消失
北海道の寿司文化を長年支えてきた存在として、その歴史的価値は現在も高く評価されています。
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